【Podcast NIHONGO CANDY #126】Aidan's Life in Tokyo 第8話:What \"Mata Aetara\" Really Means - Real Japanese Dating Conversation

第8話:ドキドキの美術館デート

カフェでマユさんと連絡先を交換してから、数日が過ぎました。

木曜日の夜。エイダンさんは、思い切ってメッセージを送りました。

「マユさん、こんばんは。エイダンです。先日はありがとうございました」

30分後、返信が来ました。

「エイダンさん、こんばんは。こちらこそ、楽しかったです」

エイダンさんは、勇気を出して、次のメッセージを書きました。

「よかったら、今度の週末、どこかへ出かけませんか。僕は、日本の美術に興味があるんです」

しばらく待つと、返信が来ました。

「いいですね。それなら、上野の美術館はどうですか。今、素敵な展覧会をやっているんです」

「ぜひ、行きたいです」

「では、土曜日の午後2時に、JR上野駅の公園口で会いましょうか」

「はい。楽しみにしています」

土曜日。約束の午後2時。

「エイダンさん」

声がして、振り返ると、マユさんが笑顔で立っていました。

「マユさん、こんにちは」

「では、行きましょうか」

二人は、上野公園を歩いて、美術館へ向かいました。

公園には、噴水があり、たくさんの木が植えられています。木の葉が黄色や赤になって、とてもきれいでした。

美術館に着いて、チケットを買いました。中に入ると、静かで、落ち着いた雰囲気でした。

展覧会は、日本の江戸時代の絵画でした。

「これは、葛飾北斎の作品です。『富嶽三十六景』という有名なシリーズなんですよ」

マユさんが説明してくれました。

大きな波と、遠くに見える富士山。力強くて、美しい絵でした。

「すごい。200年前に、こんな絵を描いていたんですね」

「そうなんです。江戸時代の日本は、とても文化的に豊かだったんですよ」

マユさんは、一つ一つの作品について、丁寧に教えてくれました。

「この絵に描かれている人たちは、何をしているんですか」

「これは、お祭りの様子ですね。江戸時代の人々の日常生活が描かれているんです」

二人は、ゆっくりと作品を見て回りました。

1時間ほど見た後、美術館内のカフェで休憩しました。

「今日は、ありがとうございます。勉強になりました。マユさんは、美術にとても詳しいんですね」

「仕事が出版社なので、美術の本を担当することもあるんです」

二人は、お互いのことを、少しずつ話しました。

美術館を出ると、午後4時を過ぎていました。

「もう少し、公園を散歩しませんか」

「いいですね」

二人は、上野公園をゆっくり歩きました。

「今日は、とても楽しかったです」

エイダンさんが言いました。

「私も、とても楽しかったです」

マユさんが答えました。

「また、会えますか」

エイダンさんは、少し緊張しながら聞きました。

マユさんは、少し考えてから、笑顔で答えました。

「そうですね...また会えたらいいですね」

「会えたら?」

エイダンさんは、意味がよくわかりませんでした。「また会いたい」とは、違うのでしょうか。

駅の改札の前まで来ました。

「では、また」

「はい、また。今日は、本当にありがとうございました」

マユさんは、手を振って、改札の中へ入っていきました。

電車に乗って、帰り道。エイダンさんは、携帯電話から、田中さんにメッセージを送りました。

「田中さん、質問があります。『また会えたらいいですね』というのは、どういう意味ですか」

すぐに返信が来ました。

「それは、『また会いたい』という意味だよ。『会えたら』って言うことで、相手を困らせない言い方なんだ。日本人らしい表現だね」

「そうなんですか。『会いたくない』という意味かと思いました」

「え、誰かとデートしたの?」

「はい、今日、上野の美術館に行ってきました」

「そっかぁ、よかったね」

「はい、とても楽しかったです」

アパートに着いて、部屋に入りました。

「今日は、いい日だったな」

そして今日、大切な人ができたかもしれない。そう思うと、心が温かくなりました。

窓の外では、東京の夜が、また始まろうとしていました。

Hiragana Version

カフェでマユさんとれんらくさきをこうかんしてから、すうじつがすぎました。

もくようびのよる。エイダンさんは、おもいきってメッセージをおくりました。

「マユさん、こんばんは。エイダンです。せんじつはありがとうございました」

30ぷんご、へんしんがきました。

「エイダンさん、こんばんは。こちらこそ、たのしかったです」

エイダンさんは、ゆうきをだして、つぎのメッセージをかきました。

「よかったら、こんどのしゅうまつ、どこかへでかけませんか。ぼくは、にほ

んのびじゅつにきょうみがあるんです」

しばらくまつと、へんしんがきました。

「いいですね。それなら、うえののびじゅつかんはどうですか。いま、すてきなてんらんかいをやっているんです」

「ぜひ、いきたいです」

「では、どようびのごご2じに、JRうえのえきのこうえんぐちであいましょうか」

「はい。たのしみにしています」

どようび。やくそくのごご2じ。

「エイダンさん」

こえがして、ふりかえると、マユさんがえがおでたっていました。

「マユさん、こんにちは」

「では、いきましょうか」

ふたりは、うえのこうえんをあるいて、びじゅつかんへむかいました。

こうえんには、ふんすいがあり、たくさんのきがうえられています。このはがきいろやあかになって、とてもきれいでした。

びじゅつかんについて、チケットをかいました。なかにはいると、しずかで、おちついたふんいきでした。

てんらんかいは、にほんのえどじだいのかいがでした。

「これは、かつしかほくさいのさくひんです。『ふがくさんじゅうろっけい』というゆうめいなシリーズなんですよ」

マユさんがせつめいしてくれました。

おおきななみと、とおくにみえるふじさん。ちからづよくて、うつくしいえでした。

「すごい。200ねんまえに、こんなえをかいていたんですね」

「そうなんです。えどじだいのにほんは、とてもぶんかてきにゆたかだったんですよ」

マユさんは、ひとつひとつのさくひんについて、ていねいにおしえてくれました。

「このえにかかれているひとたちは、なにをしているんですか」

「これは、おまつりのようすですね。えどじだいのひとびとのにちじょうせいかつがかかれているんです」

ふたりは、ゆっくりとさくひんをみてまわりました。

1じかんほどみたあと、びじゅつかんないのカフェできゅうけいしました。

「きょうは、ありがとうございます。べんきょうになりました。マユさんは、びじゅつにとてもくわしいんですね」

「しごとがしゅっぱんしゃなので、びじゅつのほんをたんとうすることもあるんです」

ふたりは、おたがいのことを、すこしずつはなしました。

びじゅつかんをでると、ごご4じをすぎていました。

「もうすこし、こうえんをさんぽしませんか」

「いいですね」

ふたりは、うえのこうえんをゆっくりあるきました。

「きょうは、とてもたのしかったです」

エイダンさんがいいました。

「わたしも、とてもたのしかったです」

マユさんがこたえました。

「また、あえますか」

エイダンさんは、すこしきんちょうしながらききました。

マユさんは、すこしかんがえてから、えがおでこたえました。

「そうですね...またあえたらいいですね」

「あえたら?」

エイダンさんは、いみがよくわかりませんでした。「またあいたい」とは、ちがうのでしょうか。

えきのかいさつのまえまできました。

「では、また」

「はい、また。きょうは、ほんとうにありがとうございました」

マユさんは、てをふって、かいさつのなかへはいっていきました。

でんしゃにのって、かえりみち。エイダンさんは、けいたいでんわから、たなかさんにメッセージをおくりました。

「たなかさん、しつもんがあります。『またあえたらいいですね』というのは、どういういみですか」

すぐにへんしんがきました。

「それは、『またあいたい』といういみだよ。『あえたら』っていうことで、あいてをこまらせないいいかたなんだ。にほんじんらしいひょうげんだね」

「そうなんですか。『あいたくない』といういみかとおもいました」

「え、だれかとデートしたの?」

「はい、きょう、うえののびじゅつかんにいってきました」

「そっかぁ、よかったね」

「はい、とてもたのしかったです」

アパートについて、へやにはいりました。

「きょうは、いいひだったな」

そしてきょう、たいせつなひとができたかもしれない。そうおもうと、こころがあたたかくなりました。

まどのそとでは、とうきょうのよるが、またはじまろうとしていました。

English Translation

A few days had passed since Aidan exchanged contact information with Mayu at the café.

Thursday night. Aidan gathered his courage and sent a message.

"Mayu-san, good evening. This is Aidan. Thank you for the other day."

Thirty minutes later, a reply came.

"Aidan-san, good evening. I also enjoyed it."

Aidan gathered his courage and wrote the next message.

"If you'd like, would you like to go out somewhere this weekend? I'm interested in Japanese art."

After waiting a while, a reply came.

"That sounds nice. How about the museum in Ueno? They're having a wonderful exhibition right now."

"I'd love to go."

"Then, shall we meet at 2 PM on Saturday at the park exit of JR Ueno Station?"

"Yes. I'm looking forward to it."

Saturday. The promised 2 PM.

"Aidan-san."

Hearing a voice, he turned around to find Mayu standing there with a smile.

"Mayu-san, hello."

"Shall we go?"

The two walked through Ueno Park toward the museum.

The park had a fountain and many trees planted. The leaves had turned yellow and red, and it was very beautiful.

They arrived at the museum and bought tickets. Inside, it was quiet with a calm atmosphere.

The exhibition was of paintings from Japan's Edo period.

"This is a work by Katsushika Hokusai. It's from a famous series called

'Thirty-six Views of Mount Fuji.'"

Mayu explained.

A large wave and Mount Fuji visible in the distance. It was a powerful and beautiful painting.

"Amazing. They were painting pictures like this 200 years ago."

"That's right. Japan during the Edo period was very culturally rich."

Mayu carefully explained each work.

"What are the people in this painting doing?"

"This shows a festival scene. It depicts the daily lives of people in the Edo period."

The two slowly looked around at the works.

After viewing for about an hour, they took a break at the café inside the museum.

"Thank you for today. I learned a lot. You know so much about art, Mayu-san."

"My work is at a publishing company, so I sometimes handle art books."

The two talked a little about each other.

When they left the museum, it was past 4 PM.

"Shall we walk in the park a bit more?"

"That sounds nice."

The two slowly walked through Ueno Park.

"Today was really fun."

Aidan said.

"I also had a really good time."

Mayu answered.

"Can we meet again?"

Aidan asked, feeling a little nervous.

Mayu thought for a moment, then answered with a smile.

"Well... it would be nice if we could meet again."

"If we could?"

Aidan didn't quite understand the meaning. Was it different from "I

want to meet again"?

They came to the ticket gate at the station.

"Well then, see you."

"Yes, see you. Thank you so much for today."

Mayu waved and went through the ticket gate.

On the train, on the way home. Aidan sent a message to Tanaka from his phone.

"Tanaka-san, I have a question. What does 'it would be nice if we

could meet again' mean?"

A reply came immediately.

"That means 'I want to meet again.' By saying 'if we could,' it's a way of speaking that doesn't trouble the other person. It's a very Japanese expression."

"I see. I thought it meant 'I don't want to meet.'"

"Wait, did you go on a date with someone?"

"Yes, I went to the museum in Ueno today."

"Oh, that's great."

"Yes, I had a really good time."

He arrived at his apartment and entered his room.

"Today was a good day."

And today, he might have found someone special. Thinking that made his heart feel warm.

Outside the window, Tokyo's night was beginning again.

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